イスハの寺院で規律を学ぶ
宛先:シャイニング・ガード上級兵站将校、アラダール・クリスタルブレイド様

前略、我が旧友よ。少々時間ができたので、今週の隊商に手紙を持たせることにした。君の司令官がエリリオンから送ってくれる新兵たちの質の高さには本当に 感心している。まず、そのことを知らせたい。ここサーフェリィで呪われた同族と戦い続けるうちに、新兵たちが同盟軍の人間やドワーフたちと顔を合わせる機 会が増えることに君が心配していたことには気づいていたよ。

アシュール(ハイエルフ)にとって異邦人、とりわけドワーフが、我らの麗しき土地を歩き回っている光景を目にするのは心穏やかなことではない。とはいえ、 ティリオンの君がお決めになったことなのだ。誰であろうと、我らを手助けすることにしてくれた相手は快く迎え入れるのだと。人間やドワーフの祖国も大変な 危難に見舞われている。我らの祖国に援軍を送ることは彼らにも少なからぬ犠牲を伴うものなのだろう。メルキスのひねくれた従者たちとともにやって来たオー クやケイオス・ウォーリアを迎え撃つためにも、我々にはさらなる戦力が必要だ。何度も戦いを経験したベテランである私たちはこの状況を現実的に判断できる が、新兵の全員がティリオンの君の智恵を理解できるわけではないからね。

困難が少しばかりあった。チオネスという名のアークメイジは、アシュール以外の者に癒しの魔法を用いることを拒んでいた。そこで、イスハの寺院に行っても らうことにした。頻繁に敵の襲撃を受ける場所だ。隊商の荷物のなかに、彼の棺が見つかることだろう。家族あてのお悔やみの手紙も同封してある。とても残念 なことだが、医者にはチオネスの体と杖のどちらも傷をつけずに、体から杖を引き抜く技術がなかった。この問題は遺族にゆだねるしかないだろう。

それからビヴェレインという名のソードマスターは、ドワーフを守るために剣を使えば、剣の名誉が地に堕ちると言い張っていた。その男も寺院に行きになったよ。彼の棺は積み荷のなかにはない。遺族に届けるようなものは何もなかったんだ。

これだけ言えば、ほかの新兵もどんな具合かわかると思う。ドワーフのひげを侮辱するような不平を聞きつけたら、その新兵に向かってそんなに寺院の警備がしたいのかと言うだけだ。すると途端に態度が変わる。

知ってのとおり、アシュールは変化をひどく嫌うものだ。だがまったくの新時代がやってきたんだ。同盟者の人間のようにもっと柔軟にならなくては、直面して いる猛攻から生き延びることはできないだろう。アシュールがこの課題を克服できると僕は信じている。過去のどんなときにも、アシュールは成し遂げてきたん だ。

それができないものには、寺院が待っている。

忠信篤い君の友、
シャイニング・ガード少佐、フェレビアン・ウィスパーレイク、サーフェリィにて

追伸 帰りの隊商に、上物のエリリオン・ビンテージを一樽持たせてはくれないか。そうしてくれるとありがたい。戦時だからといって、人生の楽しみを忘れる理由にはなるまい。

** この物語に登場するすべて人物は架空のものであり、実在の人物やキャラクターとは無関係です。